鮨ふるかわ 麻布霞町 港区麻布 寿司店



銀座、六本木にて数十年のキャリアを積まれた古川廣次氏が新たに開業された店舗である。出店立地は西麻布交差点から青山方面に徒歩で3分程。大通りから1本入った通りで周囲は住宅が立ち並ぶ中、飲食店が点在している。

物件はビル1階部分10坪程の小空間で、同業寿司店の居抜き物件である。クライアント様からの要望としては鮨店としての品格ある雰囲気が醸し出されていること、そしてこの居抜きという条件を活用して低コストおよびスピーディーな開店を実現したいということであった。

コンセプトは“和スタンダード”。このフレーズには正統的日本デザインでありながらモダンテイストを織り交ぜることで格式を保ちつつ敷居の高さといった緊張感を緩和させることが込められています。

【空間演出の柱としたもの】

 ● 千本格子によるファサード
 ● 漆棚によるカウンターバック
 ● 和テイストマテリアル

店前は大通りから1本入った“裏通り”であるが、表参道方面からの抜け道ということもあり車、人通りは多い。そういった中アイキャッチを狙うにあたり路面店は都合がいいが、このビル1階部分は奥まっている為メインとなる営業時間帯の夜はなかなか存在を認識させ辛い。そこでファサードを千本格子で構成することにより和というブランドアイデンティティを確立しつつ、店内の光を面で漏らすことでインパクトを持たせた。また店内の様子が伺えることで敷居が高そうな店に入るのを躊躇する・・・といった心理面を解消しています。

店内は檜張りの壁、カウンターにて規律ある空間に仕上がっていますが、大将・古川氏が腕を振るうカウンターにはどうしても演出的要素が欲しいと考えました。そこで木目であった既存カウンターバックの棚扉を黒漆器に見立てることでカウンター内が大将の技が披露される舞台の様に浮き上がらせました。これは真っ白な大将の仕事着とのコントラストも計算に入れたものであります。

その他にも行灯、黒竹、和紙(天井、壁、アートパネル)、組子欄間、絵皿といった和テイストのマテリアルを構成要素として組み入れることで10坪(カウンター8席、テーブル4席×2卓)程の小空間が凝縮された正統的日本空間に仕上がりました。




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